透析レストラン・・・スタッフ日記

透析食配信サイト「透析レストラン」 そのスタッフが綴る「食」に纏わる日記帳です。

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平成22年度日本病態栄養学会教育セミナーへ行って来ました ~腎疾患について~

日本都市センター

2010/05/16 日本都市センターで開催された日本病態栄養学会教育セミナーに参加しました。
日本都市センターは、2月のフットケア学会以来3ヶ月ぶりです。
空は真っ青な五月晴れで、ビルの周りの木々が風にそよぎ、私は大きく空気を吸い込んでから会場入りしました。

昨年も同じ教育セミナーのことで記事を書きましたが、「病態学会教育セミナーのお弁当と3・1・2弁当箱法  2009/05/16」今年は腎臓のことを書きたいと思います。

踊り場のオブジェ
踊り場のオブジェ

透析導入を減らそうと最近は合言葉のように聞きます。
透析導入を減らすためには、まず早期発見が大切ですし、厳格な血圧管理と、糖尿病腎症の場合は厳格な血糖管理が大切です。これらの管理により寛解も可能になりました。

この流れに沿って病態栄養学会からは、厚生労働省へ「糖尿病腎症栄養食事指導料新設に関する要望」を出しています。
今後、5年間で新たに透析導入となる患者さんの医療費は1兆1千億円にのぼりますが、早期に適切な食事療法を実施すると、この費用は半減することが大規模研究で証明されています。年間1千億円の医療費が減少すると推算されています。
そこで、糖尿病腎症栄養食事指導料新設を!という訳です。


セミナーのお弁当
昨年と同じお弁当でした
昨年のお弁当の方がパキッと撮れていましたね



わが国の慢性透析療法の現況 2008年12月31日では、新規解析結果として、2007年1年間に新たに透析導入された患者さん36173人の中で電子媒体を用いて調査された方、2008年末情報に矛盾が無かった方などの条件を満たした29716人について生命予後を解析しています。
今回の調査は、国際比較にも適用させるカールソンスコア(Charlson comorbidity index)という併存病態調査も加えてあります。
予後追跡期間は、患者さんの透析導入から2008年12月31日までです


まず、解析対象患者さんの背景です。(これは全て導入時の平均値)

年齢(歳)               66.8
体重(kg)               57.8
血清尿素窒素濃度(BUN;mg/dl)  87.0
BUN/クレアチニン比       11.9
血清クレアチニン濃度(mg/dl)  8.11
推定糸球体濾過量(GFR,ml/分)  5.64
血清アルブミン濃度(g/dl)     3.24
血清CRP濃度(mg/dl)      2.26
ヘモグロビン濃度(g/dl)      8.44
血清カルシウム濃度(mg/dl)   7.85
血清カルシウム濃度(補正値, mg/dl)8.63
血清リン濃度(mg/dl) 5.79
カルシウム・リン積(mg2乗/dl2乗)49.4
血漿重炭酸濃度(mEq/L) 18.4
収縮期血圧(mmHg) 153
拡張期血圧(mmHg) 78
カールソンスコア(点) 6.51 
厚生労働省導入基準による点数(点)67.7

これらの数値だけで充分腎臓病の実態が伝わってくる統計だと思います。

以上18項目の中から、食事療法ととても関連の高いBUN/クレアチニン比について「わが国の慢性透析療法の現況 2008年12月31日」の説明を抜粋し、「病態栄養専門師のための病態栄養ガイドブック 改訂第2版認定」から解説を加えたいと思います。

●BUN/クレアチニン比
12以上の高いBUN/クレアチニン比において、その比が高ければ高いほど、リスクは増大します。
これは、BUN/クレアチニン比が増大するような病態(脱水、心不全、異化亢進、あるいは消化管出血など)のリスクをしめしているものと考えられます。
一方、6未満の低いBUN/クレアチニン比にも有意に高いリスクを認めています。

【解説】
BUNをクレアチニンで割ったものをBUN/クレアチニン比といいます。基準は10です。

BUN/クレアチニン比を変化させる因子は
1. 上昇させる因子
① たんぱく質過剰摂取
② エネルギー摂取不足
③ 消化管出血
④ 外傷。手術。悪性腫瘍・重症感染症・アシドーシス
⑤ ステロイド剤
⑥ 尿路閉鎖
⑦ 脱水
2. 低下させる因子
① 低たんぱく質食
② 肝不全
③ 妊娠

慢性腎不全の病態の判断や食事療法のコンプライアンス(遵守度)を知ることができる重要な指標です。
例えば、BUNが36 mg/dlで、クレアチニンが2.0 mg/dlの慢性腎不全の方の場合、36÷2.0=18となります。基準の10より随分高いですね。このような時に、たんぱく質の過剰摂取やエネルギー不足が考えられるため、日頃の食事を振り返って軌道修正をしていくわけです。


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  1. 2010/05/18(火) 01:01:18|
  2. 学会・研修会
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